気温30度オーバーのうだるような真夏日。岡山国際サーキットの奥の方に設けられたダートコース内では、エントリーした各車がエンジン音を響かせ、砂利を巻き込み、砂煙を長くたなびかせながら疾走していました。
出場したマシンは、そのまま公道を走れるものから、ダート用にバリバリに改良したものまで様々。乾燥し砂利が浮いているためか、中には転倒するマシンも。
さて、田口・小野両選手が繰るマシンは、昨年 Rally Japan にエントリーしたあのEVO7(エンジンはEVO6用)。それを今回ダート用に仕立て直したもの。
橋の欄干にヒットした部分はきれいに直され、貴婦人を思わせる白いボディがアグレッシブな臙脂色に塗られ、ヘッドライトの部分は半透明の樹脂でカバーされていたため、まるで違うマシンのようで、コンパクトに引き締まって見えました。
(ちなみに今年 Rally Japan にエントリーするマシンは、ロールケージが組み上がったところだそうです。)
田口・小野両選手の走る順番はずーっと後ろの方でした。というか、1番最後と最後から数えて5番目。そのためか、コース横の控えの場所では、チーム全員がのんびりした雰囲気。もう走り終わったのかと思った位くつろいで自分の順番を待っていました。さすがに余裕のチェリッシュチーム。と思って周りを見渡すと、どのチームもそんな感じ。コース内とはまるで違う実にゆったりした時間が流れていました。
他の選手の走りを見ること小1時間。先程の臙脂色のマシンがスタート地点に着くのが見えました。
まずはゼッケン53番、小野選手がスタート。軽く砂利を舞い上げながらスタート。終始安定したスムーズな走り。
そして取りを飾るゼッケン58番田口選手。ロケットスタート!百戦錬磨のクイックな走りで攻めていきます。コーナーの立ち上がりからフルアクセルかと思った次の瞬間!スローダウン・・・。何かトラブルかと思ったのもつかの間、審査員の指さす方向へすかさずダッシュして行きました。実は田口選手、この日はいまいち気合いが入っていなかったようです(本人談)。レース場に着いたのがなんと受付終了の5分前。おかげでコースの下見もろくにできなかった様子。それが第1ヒートでコースを見失う痛恨のミスに・・・。
第1ヒートが終了すると30分の休憩。廣田さんは今日はサポートに徹し、チームのためにそうめんを作ってごちそうしていました。
小野選手・田口選手が2ヒートで走ったのは、第1ヒートから待つこと約1時間20分後。長い待ち時間の後にもかかわらず、第1ヒート以上に果敢に攻め、田口選手も第1ヒートのタイムロスを取り戻すべく、猛烈なアタックをかけていました。
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表彰式では、入賞した選手も残念ながら表彰台に立てなかった選手も、笑顔で和気あいあいとした雰囲気。レースクイーンからメダルを受ける選手の照れた顔がとても印象的でした。