NO PRINTING!












NO PRINTING!































































































































































最初のもくろみは
「エフェクターケースに入るギターを作ろう」でした。

どうせなら、ストラトじゃぁオモロクないので、レスポール!ということで、オールマホでギブソンのレスポールJrスペシャル(左の写真:ジョンレノンモデル)を小さくしたような奴を作っちゃおう!
(初めはそのつもりだったのよ・・・。)


どうせ作るなら、「精巧」にしかも「出来るだけ安く」

ということで、いつもお世話になっているアイチ木材さんでアフリカンマホガニーの一番安いBグレード(2700えんなり)を購入!
Bグレードでもマホはマホ!(約500×450×47ミリ)

見た目にこだわらなきゃそれなりの音がするはず・・・。

私の計算では、今回のminiレスポなら、ゆうにネックとボディ併せて2本分は取れる!!

なんと、1本分が1350円(^_^v



注文から約1週間。
マホ板が届いたのが10月2日。

んでもって、いきなり始めちゃいました

それからというもの、家族に迷惑を掛けながら、夜な夜な作業が始まります・・・。
(出来るだけ昼間はナシ!夜限定!!)



先ずはスケールの計算。

エフェクターケースが内寸650ミリなので、それ以下に収まるように・・・。

いろいろ考えたあげく、17フレット仕様207ミリスケールに決定。


仏壇屋で余った紫檀(ローズウッド)を適当に選んで貰ってきて(職業柄、役得役得・・・。)、先ずは指板作り。

少しでも引きやすいようにナット幅は定番の42ミリ。

207ミリの倍、414ミリのところ(サドル位置)で弦ピッチが50ミリになるように切断。

物差しでフレット位置を慎重に決めて、フレット溝をノコで挽く。

これが一番緊張する一瞬!

垂直になるよう当て木をしながらソロソロオドオド・・・。

何とかフレット溝が完成!


次はネック作り。

ヘッドの垂れ角を切るのが面倒だったので、ネックはマホ板をヘッドの垂れ角に併せて「へ」の字に貼り合わせた2P仕様。

もちろんトラスロッドはナシ・・・。


ヘッドとネックの「へ」の字接着が終わり、指板をタイトボンドでネックに貼り付け。

一気にネックとヘッドのシェイプをやってしまう!

ネックの成形が終わり、調子に乗ってペグ位置の穴明けまでやってしまう。(もう、順番バラバラ・・・。)


ドンドン調子に乗って次はボディの切り出し。

設計図もなく、いきなり板にボディーのイメージを書いて切る!切る!ひたすら切る!!!

というのも、厚みがあるので、外周をドリルで穴あけして、引き回しノコでひたすらゴリゴリ!ガリガリ!

大体の外周を出したあと、ベニヤ板でルーターのテンプレート作り。
(ホンマに順番メチャメチャやん!!)

ボディの外周をテンプレートに併せてルーターで成形!


と! ここまできてあることに気付く!
        ・
        ・
        ・
「写真取り忘れた!!!」


既に、制作5日目。(気付くの遅すぎ・・・。)


というわけで、ここから豪華写真入り!

手始めはネックとボディです・・・。(馬鹿)


最初はボルトオンネックのつもりだったんです。

でも、調子に乗って急遽セットネックに変更。

だから、よく見るとネックは2Pではなく、実は4Pなんです・・・。
(ヒール部分とセット部分を延長。タイトボンド+木ネジ止め。)






外周成形の終わったボディとネック。


こんな感じです。


ボディのカッタウエイは、ネックポケットのルーター作業のために残してあります。

バックのアンプと比べると大きさがわかるかな?


調子に乗ってドットのポジションマークも入れちゃってますが、リクエストによって、あとで変更することに・・・。

こうなれば、行くところまで行ってしまえぇ〜!




アルミ材でコの字をつくってテンプレート代わりにネックポケットを掘っていきます。










ネックを入れてみました。

いい感じです。


バックに見えているのが、ボディを切り出したマホガニーの板です。

ドリルの痕がびっしり!





ネックは約3度のテンション角度を付けてボディーにセットするようにしました。


こうしてみると、ネックのヒールを継ぎ足した痕がよくわかる。


ネックサイドにもポジションドットが入っているのが見えます。
っていうーか、(これもあとから変更することに・・・・・。)



と、ここまで出来たところで、納屋の中で家を新築したときに使った材木の残りを物色中にあるものを発見。

それは、見事に虎目の出た朴(ほお)の板!!

寸法は小さいが、5cmくらいの厚みがある。

「半分にスライスして・・・。」


そのとき既に、私の脳みそは「ゲキ虎トップのレスポール」へと構想が切り替わっていた・・・。(^^;


中学時代の同級生の製材所へ持ち込んで、朴の板を半分にスライスしてもらう。

想像通り、見事なセンター貼りのトップが出来そうである・・・。



急遽予定を変更して、コントロールキャビティーをボディーに掘る。

上が、ゲキ虎朴のスライス板!!!



コントロールキャビティーを貫通させたボディーに、半分ずつ朴のトップを乗せていく。

タイトボンドをまんべんなく塗り、センターがずれないよう慎重に、我が家にあるありったけのクランプで挟んでいく。








もう半分も接着。

このまま一晩乾かすのだ!









横から見た図。

当て木を充てて、こんな感じ。











一日たって、クランプを外してみるといい感じにくっついている。













表側。












目地払いビットを使ってルーターで成形。












新たに製図をし直すことに・・・。












予定が変更になって、平面トップからアーチドトップへ。

等高線を書いて、部分的に深さを替えながら線に沿ってルーターで掘っていく。

おっと、アーチの等高線を掘る前に、上面が平らな内にピックアップキャビティーも掘ります。

もちろん、トップが厚くなった分だけバックを1cm程削り取ります。




ピックアップキャビティーと等高線を掘ったら、そのあとは、ひたすら手作業!


ヤスリとスクレーパーで、微妙なアーチを作っていく。


こんな感じに出来上がりました。














わかりにくいのでもう一枚!










予定変更でレスポールスタンダードタイプになったので、ネックにバインディングを入れていきます。


指板の端を2mmずつ落として、バインディングを貼って行きます。(ホームセンターで購入)








同じくボディにもバインディング溝を掘ります。


少し歪みましたが、まずまずです。

何せ、レスポール作るのなんて20年ぶりなもんで・・・。
(もちろんバインディングも・・・。)






ネックのバインディングを削ったあと、指板R用のヤスリで指板上を整えていきます。

今回はレスポールなので、標準的な305Rです。

このヤスリも久しぶりに使います・・・。








ボディのバインディングを瞬間接着剤で貼っていきます。


先ずは角度の微妙なカッタウエイ部分から・・・。


その昔、バインディングは「ぬるま湯につければ曲げやすい」と教わりましたが、私はドライヤーの温風で暖めながら曲げた方がやりやすいのだ。







豆ぞりカンナで大まかにはみ出したバインディングを落としていきます。

このカンナとのお付き合いも、もう20年以上になります。
(大のお気に入り!頼れる相棒です。)









微妙なところまでカンナでは無理なので、スクレーパーで整えていきます。













こんな感じに仕上がりました。


20年ぶりにしては、結構イケてるかも・・・。


 注、 あまり目をこらしてみないでください。








ネックとボディを接着。

クランプで止めて一晩おきます。










レスポールの形が見えてきたでやんす。

とりあえずこんな風になります・・・、


と思っていたのだが・・・。













ブリッジの位置決めのために先ずはナットを削ります。

正確な中心を出すためには、一度弦を張った状態を作らなければ、中心がずれると1弦や6弦の弦落ちにつながるので要注意!


牛骨ナット(120円)に大まかな形を鉛筆で書き、削っていきます。








このときばかりはバイスは欠かせません。

あると無いとでは時間が大違いです。






このあと、某Hender藤田氏にお会いして経過を見てもらったとき、リクエストを頂き、また仕様変更することに。。。。。





その仕様変更とは、なんとポジションマーク。

「レスポールならちゃんとインレイを入れてほしいなぁ」という一言で、またまた急遽仕様変更!


そのリクエストに応えるべく、ドットインレイを入れてあったものを一度抜いて、正体不明のビザール風ギターのピックガードを削って、レスポールスタンダード仕様のインレイを作ります。


指板に直接鉛筆で下書きをして、彫刻刀で薄く掘っていき、瞬間接着剤でインレイを貼っていきます。


まぁまぁの出来ですが、決してアップでは見ないで下さい・・・。(^^;




ブリッジやコントロールPOT、ジャックなどの穴を開けました。










裏側も、コントロールキャビティーのフタが乗る部分を彫刻刀で彫っていきます。







裏側のマホ部分は、油性ステインで少しだけ着色してあります。





配線類の溝を掘り忘れていたので、彫刻刀で彫りました。

今回は彫刻刀の出番が沢山あります。

ストラト系ならとっくに終わっているのに・・・。

ストラトに比べてレスポールが高いわけは、材質ももちろんだが、手間が何倍もかかるからなんだね・・・。






さあ。

いよいよ塗装に取り掛かります。

先ずは丹念にマスキング。













最初に、しみこみ防止に目止めの意味も含めて、サンディングシーラーを塗ります。

乾いたら、一度400番の耐水ペーパーで水研ぎして、塗装下地を作ります。








今回は、オレンジサンバースト。

ちょっとオールドっぽさを出すために、クリアーラッカーで薄めに薄めたオレンジを薄く何度かに分けてかけます。


完全に乾いたらクリアーラッカーをかけます。

出来るだけ塗装は薄くしたいので、今回は5回でやめます。




室内で乾燥中!!

家中がシンナーのにおいで充満してます・・・。
(お母ちゃんに怒られた・・・(^^;;;;;)





非売品なので、毎日1回クリアーをかけて1日乾燥。

5回繰り返して、1週間で止めました。


売りもんならあと5回、計1ヶ月は必要・・・。(^^;;

これから、仕上げに入ります。







先ずは、耐水ペーパーで水研ぎします。


400番から始まって、800番、1000番、1500番と、ヤスリの目を細かくしながら水研ぎしていきます。








一通り水研ぎが完了したら、今度はミクロコンパウンドで仕上げていきます。


バフがけするとすごく綺麗になりますが、熱が加わるので、この時点では乾燥が不十分です。


コンパウンドでもかなり鏡面に近いところまで磨けるので、頑張って磨いていきます。








左半分 コンパウンド仕上げ済み

右半分 未仕上げ



とにかく、根気のいる作業なのだ。











指板も最後の仕上げに入っていきます。

少しずつ定規と目でチェックしながら、正確にRを出していきます。











製造(木工)工程終了!!


あとはフレットを打って、ハードウエアーをインストールするだけです。


ここまでの作業日数。

10月2日〜10月26日 延べ25日間。


バフ掛けしていないので、光沢がイマイチですが、ここまでは、まずまずといったところでしょうか・・・。





ギャラリーへ進む


KOZOSAN T TOPへ戻る


メニューに戻る