ふるさと偉人伝

仁科芳雄博士生家




 仁科芳雄博士の祖父・仁科存本氏は旧幕時代、幕末最後の代官として、上新庄村、下新庄村、浜中村、小田郡関戸村までにわたる広範囲の支配をつづけていた。そうした関係で現仁科博士生家は、代官屋敷が上屋敷と呼ばれていたのにたいし、元屋敷、または下屋敷と呼ばれていた。
 そのたたずまいは、そうした由緒ある屋敷にふさわしい風格を具え、地方の名家らしい重厚な屋敷構えで構成されている。博士は仁科存正氏の四男としてこの家で呱呱の声をあげ、多感な少年時代をこの家で過ごし、死去するまで心のふるさととして、この生家に郷愁と愛着をもちつづけていた。
 里庄町は昭和53年11月6日、仁科博士の長兄・仁科亭作氏の長男・嘉治男氏(東京都在住)から生家を一括譲り受けた。
 この生家を永久に保存するため解体修理、原形そのままに修復し、この偉大なる科学者・仁科博士の遺徳を顕彰し、その業績を長く後世に伝え、いささかでも我が国の科学技術の進展に寄与したいと云う念願をこの生家に託している。

●開館日/毎週日曜日 午前10時〜午後3時
     但し、12月28日〜1月4日休邸
     TEL.0865-64-4528
●料金/無料